ループコイル式車両検知センサーのよくある質問と回答
■使い方について
■各機種の特徴、性能について
■ループコイルについて
■見積、納期について
■メンテナンスについて
■その他
■使い方について
ループコイル式車両検知センサーはどうやって車両を検知するのですか?
地中に電線をコイル状に埋設した状態で電流を流すと磁界が発生します。(ループコイル)その上に車両(金属物)がくると、ループコイルのインダクタンスが変化しますので、その変化を捉え車両の有無を検知します。ループコイルによる車両検知方法についてはこちらでもう少し詳しく説明しております。
出入口が同じ駐車場で車が出る時にだけ警告を行いたいのですが可能ですか?
ループコイルを二つ使えば可能です。PST-202シリーズは1台に2チャンネルの検知器を内蔵しておりますので二つのループコイルを1台に接続でき、さらに通過方向の判定機能も標準で備えていますので、簡単に警告システムが構築できます。システムの接続例はこちらをご覧ください。
ゲートが開閉する方式の駐車場で、ゲート開閉や発券/精算のために車両を検知したいのですが、適している機種はありますか?
PST-103A/202Aをお薦めします。特にPST-202Aは2チャンネルを内蔵しているため、ゲート部の前後に設置した2つのループコイルを1台に接続することができますので、効率的です。
他社のループコイル式センサーが故障したため、埋設されているループコイルはそのままで、検知器本体だけをPSS/PSTシリーズに交換することは可能ですか?
すでに埋設されているループコイルの大きさや巻き数によっては使用できない可能性があります。他社製の検知器のメーカー名と型式が分かれば、ある程度交換可能かどうか判断できますので、お問い合わせください。
ループコイルセンサーを動作させるために最低限必要な機器を教えてください。
ループコイルと検知器本体、そして検知器本体に供給する電源があれば動作させることができます。電源は機種により異なりますが、通常はDC+24V、AC100Vのいずれかをご用意いただくことになります。
検知器本体は防水仕様ですか?
検知器本体は防水仕様ではありません。屋外に設置する場合は、防水ボックスなどの中に入れてください。
ゴミ処理場でゴミ収集槽の投入扉の開閉に使いたいのですが、適しているループコイルセンサーはありますか?
ゴミ処理場などでお使いになる場合は、PST-103A-BJ/PST-103AC-BJ、PST-202BJ/PST-202AC-BJのいずれかが適しています。(ACが付く機種はAC100V電源で動作します)これらの機種はループコイルの断線やショートを検知すると検知出力を強制的にONにすることでパッカー車などが扉に挟まれないようにする機能が付いています。(その他の機種ではループコイル異常時の検知出力は不定となります)さらにループコイルの異常を外部出力します。
検知器本体への外部機器を接続する方法は?
付属品として接続用ケーブルをお付けします。このケーブルの片側は検知器に差し込むことができるコネクタが付いており、そこから電線が出ています。(下の写真参照、付属ケーブルの一例です)この電線の端に接続したい機器からの配線やループコイルを端子台で中継する、あるいは直接半田付けにより接続してください。
ドライブスルーの車両検知に使いたいのですが、適している機種はありますか?
ドライブスルー用にはPSS-100-DTをお薦めします。この機種は低速移動や停止した車両を検知することができます。ループコイルが1ターンで済みますので、工事も楽です。ただし、混雑などで車間距離が極端に短くなる場合は2台を1台と判断する可能性があります。このような状況が考えられる場合は光センサーとの併用をお薦めします。PSS-100シリーズにつきましてはこちらをご覧ください。
コイン式駐車場で車両の駐車を検知したいのですが、適している機種はありますか?
駐車検知にはPSS-100-1TあるいはPSS-100-4Tをお薦めします。-1Tはループコイルが1ターンで、-4Tは4ターンとなります。ループコイルを新設するならば-1T、既設のループコイルを使用するならば-4Tということになります。既設のループコイルを流用する場合は検知に問題ないか事前確認する必要があります。PSS-100シリーズにつきましてはこちらをご覧ください。
機械式立体駐車場の安全を高めるため入庫検知にループコイル式センサーを使いたいのですが、可能ですか?
機械式立体駐車場の入庫検知にご利用いただくのは難しいと考えます。周囲が金属で囲まれていることと、車両を載せる台自体が動くことから誤検知する可能性が非常に高いです。
駐輪場で自転車とバイクを検知したいのですが、適している機種はありますか?
PSW-208が適しています。詳細はこちらをご覧ください。
工場内でフォークリフトによる自動シャッター開閉に使いたいのですが、可能ですか?
可能です。お使いの状況によりお薦めする機種が違ってきますので、お問い合わせください。
京三製作所製車両検知器RVD-717、RVD-808の置き換えが可能な製品を探しています。対応できる機種はありますか?
完全互換な製品はありませんが、お勧めできる機種はPST-103AC-BJあるいはPST-202AC-BJです。詳細はこちらをご覧ください。条件にもよりますが、既設のループコイルはそのままお使いいただける可能性が高いです。お悩みの場合は、遠慮なくご相談ください。
■各機種の特徴、性能について
PSSシリーズとPSTシリーズはどこが違うのですか?
PSSシリーズは駐車車両を検知する「在車検知」、PSTシリーズは通過車両を検知する「通過検知」にそれぞれ適したアルゴリズム(計算処理方法)を持っています。簡単に説明しますと、PSSシリーズは検知までに少々時間がかかりますが、検知後は周囲の環境変化に影響されずに検知を続ける長期安定性に優れており、PSTシリーズはPSSシリーズに比べ検知するまでの時間を短くすることで、停車する車両だけでなく通過する車両も検知します。
在車検知と通過検知の違いは?
ここでは「在車検知」とは駐車する車両を検知することで、「通過検知」はある程度の速度で移動する車両を検知することを言います。
PSW-208は自転車とバイクの選別ができるようですが、誤って選別することはないですか?
今までの実績から誤判定は非常に少ないと言えますが、検知するバイクや自転車の形状もありますので残念ながら100%誤判定しないとは言えません。考えられる誤判定のパターンとしては、モトクロス用などでエンジン部が極端に高いところにあるようなバイクは、路面に埋設されたループコイルから金属部分の距離が離れるため、自転車と判定する可能性があります。また、三輪の自転車は、その構造によってはバイクと判定する可能性があります。
検知器の検知信号はどのような信号が出力されるのですか?
検知信号は無電圧リレー接点となります。簡単にいえばスイッチがON/OFFするということです。リレー接点はメカニカルリレーによるものと半導体リレーによるものがあります。接点のON/OFFの回数が多い(例えば1日に数百回ON/OFFする)と思われる場所では半導体リレーの機種をお使いください。
■ループコイルについて
ループコイルの埋設方法を教えてください。
「一般的なループコイルの埋設法」「ごみ処理場等におけるループコイルの埋設法」を説明した資料をご用意しておりますので、お問い合わせください。
ループコイルは特殊な電線が必要ですか?
推奨の電線はありますが、特殊な電線というわけではなく一般的な電線です。ただし、屋外に埋設することが多いため電線の絶縁材料に架橋ポリエチレンを使った電線をお薦めします。架橋ポリエチレンは温度変化に強いのが特徴です。推奨電線のメーカーと品名をお知りになりたい場合はお問い合わせください。
ループコイル用電線の調達はどうすれば良いですか?
市販されている電線ですので、お客様の方で入手可能です。当社では道路に直接埋設できるように被覆を強化した電線を販売しております。長さは1m単位でご指定いただけますので、よろしければご利用ください。(価格についてはお問い合わせください)
ループコイルを複数並べて設置した場合、それぞれのループコイルが干渉することはないですか?
ループコイル同士で干渉する場合がありますが、その場合は検知器の発振周波数を切り替えることで対応できます。どのシリーズもスイッチ設定により周波数を3段階(低・中・高)切り替えることができます。低・中・高を交互に設定し、近接するループコイルの発振周波数が重ならないようにします。PST-202シリーズのように1台に2チャンネルを内蔵するタイプは同一検知器内であれば同じ発振周波数でも問題ありません。
ループコイルの断線やショートを検出することはできますか?
いずれの機種でもループコイルの断線やショートなどを検知器本体の表示で知ることができます。
PST-202BJのようにループコイルの異常を外部出力する機種もございます。
ループコイルに必要な電線の長さの計算方法を教えてください。
ループコイルの長さはループコイルの幅、奥行き、ターン数、ループコイルの端から検知器本体の距離で決まってきます。具体的には次のような計算となります。
<条件の仮定>
・ループコイルの大きさ:幅2m×奥行き1m
・ターン数:4ターン
・ループコイルの端から検知器本体までの配線距離:10m
(配線距離は機種により制限がありますので、ご注意ください)
<計算例>
1.ループコイル部で必要な長さ
(2m+1m)×2×4ターン=24m
2.配線で必要な長さ
10m×2本=20m
3.合計 24m+20m=44m
余長も考えると50m程度が必要ということになります。
ループコイルの埋設にあたり注意すべき点を教えてください。
ループコイルの埋設については以下の点に注意することが肝心です。
・埋設はできるだけ浅く。(深さ30〜50mm)
・周辺にできるだけ金属物がないこと。
・埋設後、配線部分も含めループコイルの電線がゆれなどで動かないこと。
詳細につきましては、「一般的なループコイルの埋設法」「ごみ処理場等におけるループコイルの埋設法」を説明した資料をご用意しておりますので、お問い合わせください。
■見積、納期について
見積をお願いしたいのですが、どうすれば良いですか?
見積は無料で行っておりますので、電話・FAX・電子メールいずれかの方法で当社までご連絡ください。具体的な問い合わせ方法はこちらをご覧ください。
ループコイルの埋設や検知器周辺の機器の設置工事も含めてお願いすることはできますか?
申し訳ございません。当社はループコイル式センサーの検知器本体とループコイル用電線の販売のみを行っており、それ以外のシステム設計や周辺機器の販売、工事はお受けしておりませんので、ご容赦ください。
納期はどれくらいかかりますか?
機種により、1週間程度で納品可能なものと1ヶ月以上かかるものがあります。台数によっても納期が変わりますので、お知りになりたい場合はお問い合わせください。
■メンテナンスについて
埋設したループコイルと検知器本体の寿命はどれくらいですか?
検知器本体の寿命は7年以上です。これは使用している部品の故障率から算出した最悪な条件での値であり、実際はもっと長いと考えられます。(10年以上は大丈夫と考えております))ループコイルについては埋設状況や検知車両の台数、重さなどに影響を受けますので一概には言えませんが、10年程度で交換されると安心です。
無償保証期間は何年ですか?
検知器本体の無償保証期間は納品後1年です。ループコイルについては無償保証はしておりません。(当社でループコイル用電線を購入いただいた場合は、埋設工事前に断線等が見つかりましたら無償で交換いたします)
機器設置後に現地で試験調整をお願いしたいのですが、対応できますか?
申し訳ございません。当社では通常、出張による試験調整は対応しておりません。現地での試験調整は、できるだけお客様の方でお願いいたします。通常は調整なしでそのままお使いいただけますが、感度調整は説明書に従って簡単にできます。電話やメールによるお問い合わせは受け付けておりますので、不明な点などあればご連絡ください。
設置後の感度調整はできますか?
可能です。具体的な方法は各機種の説明書をご覧ください。説明書はご要求いただければ事前にお渡しいたします。
定期的なメンテナンスは必要ですか?
検知器本体は特に必要ありません。ループコイルについては異常がないか定期的に確認すると安心です。ループコイルの正常/異常は検知器本体の表示で簡単に確認することができます。
■その他
海外に輸出できますか?
輸出貿易管理令に従い輸出可能です。ただし、輸出貿易管理令別表第1の16項(キャッチオール規制)に該当するものと考えられますので、輸出取引案件毎の「最終需要者(輸出先国・仕向地)」、「使用目的」等の確認が必要です。海外発送に関しましては、当社から直接海外へ発送することはいたしませんので、お客様にてご対応をお願いいたします。
詳細につきましてはこちらまでお問い合わせください