■ループコイルによる車両検知の仕組み
ループコイルとは…
電線をコイル状にまとめたものを「ループコイル」と言います。そのループコイルを用いて車両を検知するセンサーを「ループコイル式車両検知センター」あるいは「ループコイル式車両検知器」、「ループコイル式車両感知器」などと言います。
簡単に原理を説明しますと、地中にコイルを埋設した状態で電流を流すと磁界が発生します。その上に車両(金属物)がくると、ループコイルのインダクタンスが変化しますので、その変化を捉え車両の有無を検知します。
以下にもう少し詳しく説明しております。
▼ループコイルのイメージ図
発生する磁界のイメージ
地面に埋設したループコイルに通電すると磁界が発生します。その磁界の広がりは下のようなイメージになります。
磁束密度
磁界はコイルの前後にも広がり、発生する磁界は、コイルの中で対辺に発生する磁界との相乗効果により高い密度になります。また、磁束密度と感度は比例します。 コイルの真下や直近に鉄筋などがあると磁束密度が低くなります。
磁界に進入する車両
車両がコイルから発生している磁界の中に進入するとコイルのインダクタンスが変化し始めます。車両がコイルに近づくほど、金属体積が大きいほど、また車高が低いほど、磁束密度の高い所で検知できるので、検知感度が高くなります。
検知した感度が設定感度より大きくなったときにセンサーは検知信号を出します。
検知の例
コイルの端から 100cmの位置で検知感度が「01」となりました。 PSTシリーズの検知器の場合、検知した感度はセンサーの数字モニターに「01」と表示されます。
コイルの端から5cmの位置で検知した感度が「10」となり、設定した感度を越えたので、センサーは検知信号をONにします。
ループコイルの上に車両がかぶさる状態のとき、検知感度は最も高くなります。
コイルを離れて、検知感度が設定感度より低い一定値まで下がると、検知信号がOFFになります。